CASE STUDY

導入事例

クリエイターが制作に集中できるようになるツール

グリー株式会社 様

野呂杏奈さん事業総括部 Japan Game 事業本部 Wright Flyer Studios 1部
笹本あつ子さん事業総括部 Japan Game 事業本部 Wright Flyer Studios 1部

グリー株式会社は、「インターネットを通じて、世界をより良くする。」というコーポレート・メッセージを掲げ、モバイルゲームや SNS GREE の開発・運営をはじめ、コマースライフスタイル事業広告事業なども行っています。

グリーでは、ゲームイラストの制作に関するやり取りは、ほとんどメールで行っていたのですが、デバイスの進化とともにゲーム開発が大規模化し、管理コスト、コミュニケーションコストが膨らむという課題がありました。
そこで、グリーの社内ツールとして、2013年にグリーとフェンリルとで共同開発したのが Artermis (アルテミス)です。
Artemis は Brushup のベースとなった社内システムとなります。
数多くの有名タイトルのイラスト制作の工程管理を Artemis で行っているグリーから、消滅都市をご担当されているアートディレクターの野呂杏奈様と笹本あつ子様に、その導入効果、使い勝手などをインタビューしました。

お二人の担当されているタイトルとその概要を教えてください。

野呂 消滅都市というスマートフォン向けのゲームを担当しています。提供開始から1年ほど経過していて現在では 500万ダウンロードを突破しました。

笹本 ドラマチックなストーリー展開が魅力のアクション RPG です。豪華な声優陣や印象的な楽曲など、サウンドにもこだわっています。

野呂 グリーの中でも現在注目しているタイトルのうちの一つです。

消滅都市でお二人が担当されている役割はなんですか?

野呂 ゲーム内でタマシイと呼ばれるキャラクターの制作ディレクションを担当しています。その総数は約1,000 を超えています。

笹本 やっていることは野呂と同じで、野呂にチェックしてもらいながらディレクションを行っています。

大事なメールが埋もれ、オンラインストレージに
上げたデータはいつの間にか期限切れの状態に…。

制作管理システム導入前はどのような課題がありましたか?

野呂 このプロジェクトを前任の担当者から引き継いだ際、キャラクターをもっと増やして活性化していきたいと考えていました。
複数のアートハウス様とイラスト制作のやり取りを行っていたのですが、もともと引き継いだ時点で、制作管理システムを利用しているアートハウス様とメールでやり取りを行っているアートハウス様が 6:4 の割合でした。
1日に制作管理システムとメールの両方を管理するのも手間だったので、すべてのやり取りを制作管理システムに一本化しました。
メールを利用しているアートハウス様のやり取りですと、イラストのデータをオンラインストレージにあげて、アドレスをメールで送り、さらに閲覧用のパスワードを別メールで送るということをやっていて、それだと、メールの数が増えてくると、過去のメールに埋もれてしまったり、いざダウンロードしようとすると、オンラインストレージのダウンロード期限が切れていたりということが頻発していました。

笹本 私は、消滅都市に加わる前、別のプロジェクトでメールを使ったデータのやり取りを行っていました。その際は、2-3社のアートハウス様とのやり取りだったので、特段、大きな問題はなかったのですが、消滅都市はお取引しているアートハウス様の数がさらに多いため、このシステムがなければ、きちんと管理することは難しかったと思います。
個別にメールでやり取りしていた際には、担当者しか細かい流れを把握していなかったので、担当者が急な事情で休んだ際に、周りのメンバーがフォローしにくい状態になってしまうこともありました。

導入の際に大きな問題はありませんでしたか?

野呂 アートハウス様の側では、最初は新しいシステムを使うということに不安がありましたが、Artemis 自体がシンプルで分かりやすい仕組みだったので、混乱もなく、導入につまづくことはありませんでした。

管理にかけていた時間が大幅に短縮され、
作業ミスもなくなりました。

制作管理システムでプロジェクトを運用した結果、どのような効果がありましたか?

野呂 メールを見返したり、オンラインストレージにアップしたりといったことをする必要がなくなったことで、管理にかかっていた時間を非常に短縮することができました。フローが単純化され、時間がかからなくなったことにより、作業ミスをすることもなくなりました。

笹本 オンラインストレージにアップして、アドレスをメールで送って、さらに別メールでパスワードを送る、メールは挨拶をちゃんと書いて・・といった作業が全く必要なくなったのは大きいです。

野呂 イラストデータだけじゃなくて、新規のアートハウスとは、ポートフォリオなどのデータのやり取りなどにも活躍しています。私はいろんな会社の方にも便利なサービスだと思っています。

笹本 ディレクションを2人体制で行うことができるようになったというのも、 Artemis のメリットだと思います。
以前のプロジェクトで、担当者が休んだ際に、代理のメンバーが過去のフィードバックを遡るのが非常に大変でした。このシステムは過去のやり取りをすべて見ることができるので、担当者が不在の時でも簡単に引き継ぐことができます。

野呂 プランナーなど、イラスト制作に直接関わっている人じゃなくても、制作の状況とかを知りたければアカウントと閲覧権限さえあればすぐに確認できるというのもいいですね。

制作管理システムを利用しているアートハウス様の反応は?

野呂 あるアートハウス様は移動が多いので、どこでも進捗管理ができるのが便利だとおっしゃっていました。自分に担当が設定された際に通知がくるので、すぐに進捗確認してフィードバックできるようになったと。

制作管理システムの中で便利だと思う機能はありますか?

笹本 データのダウンロード期限がなく利用できるのはなにげに大きいです。 あと、細かい部分ですが、画像を別ウィンドウで開けるのもいいですね。同じイラストの過去データと新しいデータを並べて比較できて、自分が行ったフィードバックにきちんと対応しているかどうか瞬時に確認することができて便利です。

大量のデザインデータを扱うのに
苦労している会社には最適なツール。

Brushup の導入を検討されている企業様に何か一言いただけますか?

野呂 様々なデザインデータを一元管理できるので、バナーだったり、アイコンだったり、大量のデザインを扱う会社には最適なツールだと思います。やり取りが複数回続くようなら、一度登録するだけで、煩雑になりがちなファイルのストレージの利用ができたり、メールでの添付忘れを防げたりするので、そういったことに時間をとられている企業であればオススメです。
また、メールのやり取りでは、無駄なミスが多かったのですが、それがかなり減って業務に集中することができるようになりました。制作する人は制作に集中できるようになると思います。

笹本 プロジェクトを一元管理するという点ではその通りですが、新たにプロジェクトに加わったメンバーとの情報共有が効率化されるという点でも導入メリットはあると思います。通常、過去のメールのやり取りを元にデザインデータのフィードバックの過程を他の人に見せること自体、難しいことですが、Brushup を使うとアカウントを渡して「見ておいて」と伝えるだけでよかったりします。
私も消滅都市を担当することになって、最初、野呂から過去のやり取りを見ておくように指示されましたが、そのおかげで、プロジェクトに入る前に、大まかな流れを知ることができました。

野呂 自分の担当していない別プロジェクトの工程を見ることで参考になる部分も非常に多いと思います。

ありがとうございました。

※記載されている情報はインタビュー当時のものです。